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インビザラインは本当に歯が並ぶの??
こんにちは。歯科衛生士の柿本です。
矯正治療を考えている方の中には、
マウスピースで本当に歯が並ぶのか、綺麗に並ぶのかなど疑問を持たれている方もいるかもしれません。
その疑問を少しでも解決していければと思います。
まずマウスピースで歯が本当に並ぶのか、について話していこうと思います。
最初にどのような原理で歯を動かしているのか簡単に説明すると、矯正治療では歯に装置をつけることで力をかけ歯並びを整えます。
そもそも歯は、根の周りが歯根膜という組織に覆われており、その歯根膜の周りに歯槽骨という歯を支える骨が存在しています。
矯正装置をつけて歯に力をかけると歯根膜に力が伝わり、歯が移動しようとしているほうの歯根膜が縮んで、反対側の歯根膜は伸びるという現象が起きるのです。 その結果、歯根膜が縮んでいるほうに破骨細胞という骨を壊す細胞が発生し、破骨細胞は骨を吸収して無くしていきます。
そして、歯根膜が伸び移動して骨が無くなった場所には骨芽細胞が現れ、新たに歯槽骨が作られます。 この骨の吸収と再生を繰り返すことで歯並びが整っていくのです。
インビザラインでは、理想の歯並びに近づけるために少しずつ歯を動かした状態のマウスピースを複数枚作製します。 そして、自分の今の歯並びに近いマウスピースから装着していき、少しずつ歯に力を加えて、徐々に歯が動いていくのです。
次に綺麗に並ぶのか、について話していきます。
そもそもどうして綺麗に並ばないのか。
その原因として、
①装着時間を守れていなかった
②アタッチメントが取れていた
③指示された通りにゴムを使用していなかった
詳しく説明すると、
①装着時間を守れていなかった
インビザラインは1日の装着時間が20〜22時間と決まっています。
この装着時間を守れていないと、歯が適切に動かず綺麗に並ばない可能性があります。
②アタッチメントが取れていた
アタッチメントとは歯を動かす為に突起物のような引っかかりを歯に装着します。
このアタッチメントが取れてそのままになっていると、計画通りに歯が動かないため綺麗に並ばない可能性があります。
③指示された通りゴムを使用していなかった
インビザラインの治療中に上下の歯にゴムをかけることがあります。
これは顎間ゴムと言いますが、全体の咬み合わせを改善する目的や望まない歯の移動を防止するなどの目的があります。
指示された通りゴムがかけれないと綺麗に並ばない可能性があるので注意しましょう。
綺麗に並べる為に注意すること!
・装着時間や日数を守ること
・虫歯や歯周病にならないように歯磨きをする
・定期的に歯医者に通う
・アタッチメントが外れて気付いたら早めに歯医者に行く
・指示された通りにゴムを使う
虫歯や歯周病になると矯正治療より虫歯や歯周病の治療を優先しなければならない場合があります。
そうなると、一時的に矯正治療を中断しなければならないので、予定より終わる時期が延びてしまいます。
また、定期的に通院をすることで虫歯や歯周病も、早期発見・早期治療につなげることができ、矯正治療も例え計画通りに進んでいない場合でも早めに見直すことで結果無駄なく治療を進めることができます。
インビザラインは患者様自身で自由に着脱ができることや、来院回数が少ないというメリットがありますが、自己管理がとても重要です!
長期になると忘れてしまうこともあるかもしれませんが、長期にならないために正しく使うことをお勧めします。